2020年09月26日

表現を見つけないといけない衝動[1994年]

何かわからないけれど新しい表現を見つけないといけない衝動はいつもある、落ち着きが無いと言うことだ。東邦学園短大商業デザインコース先輩後輩と2度目のデザイン展を開いたグループ名のトリガーは上鵜瀬孝志が1回目の展覧会で「1枚のトリガー」とタイトルをつけてくれて以来そう呼んだ、いい言葉。こういう場所では新しい表現のの衝動がやってくる。

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Torigger2なので「T2」の文字でわからないまま4点作った、活字の形をどこまで消すことができるかと言うようなことを考えていたのかも知れないしタイポグラフィを考えたのか目的も無い恐ろしく散漫な4点のデザインだった、こうした中にきっかけがあったのがうれしい。色紙を円形で組み合わせてモノクロ写真に置き換えた予想外の濃淡と図形が現れてきた、文字を削り取り確認できる限度を計ってみた。

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文字を同じ正三角形で削り取ってみた、背景は大量にある不要な記念写真をデザインに取り入れた。

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菱形で文字を削り取った文字情報をその中に組み込んで構成された関係を実験、背景はパントーンカラーペーパーの見本色一覧をモノクロ撮影。机の横には色のイメージ用にこれを貼っている。

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グアムで拳銃射撃を楽しんで資料になると思い保存していた背景の意味性をタイトルの文字に使った。4点ともグラフィック実験の気持ちだった。
D: Shunyo Yamauchi / 728x1030 / Silkscreen Print / 1993


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テーマは富士山を守ろうと静岡の親しいデザイナー諸氏の展覧会に出品した、崩れていく富士山を丸く抜けた赤富士のシルエットでデザイン。金色の背景に金色と黒色へシルクスクリーンでのボカシを利用した。
D: Shunyo Yamauchi / 728x1030 / Silkscreen Print / 1993


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前出のトリガー展3回目、テーマはデザインの的。フィールドアーチェリーの的を1対ルート2であるAB版の比率に押し込めた、1.41と0.71の比率のデザインが楽しい、永遠にたどっても半分は空白なのである。デザインの的の意味を出すことができた。
D: Shunyo Yamauchi / 728x1030 / Silkscreen Print / 1993


posted by 山内瞬葉デザイン室 at 16:06| 展覧会出品ポスター